NPSを利用する顧客調査方法 4種類

ここではNPSを利用した調査方法をご紹介します。

 

リレーション調査とトランザクション調査

NPSを活用してお客様とブランドの関係性を調査する方法は大きく「リレーション調査」と「トランザクション調査」に分類されます。トランザクション調査から見ていきましょう。

トランザクション調査は、お客様の特定の利用体験を評価します。例えばお店を訪れてサービスを利用する、ウェブサイトを閲覧して情報を得る、カスタマーセンターに電話して問い合わせるなど、一つ一つの体験を評価するのがトランザクション調査です。

トランザクション調査はお客様が調査対象となる利用体験をした直後に行います。これによりお客様から正確な体験を伺うことができ、課題の発見につながることが期待されます。年間を通じて定常的に行う場合もあれば、必要に応じて都度実施する場合もあります。

一方のリレーション調査は、お客様のブランド体験全体を評価します。お客様は年間を通じてブランドとの直接的、間接的接点を持ちますが、その総体としての体験を評価するものです。NPSと合わせて各顧客接点の満足度を質問することで、どの体験(どの顧客接点)が評価につながったのか、すなわちどの体験がお客様にとって重要なのかを分析することができます。

リレーション調査は複数の顧客体験の総体としてのブランド体験を評価するという特徴から、年に1〜2回の調査となります。

リレーション調査により重要な顧客接点を識別し、トランザクション調査でその顧客接点における課題を発見するというように、両者を使い分けることが重要です。

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では具体的にどのように調査を行うのか、4つのパターンを見ていきましょう。

 

NPS調査の代表的な4パターン

顧客リレーションシップ調査

顧客リレーション調査は、ブランド接触履歴のあるお客様に直近一年(または半年)のブランド体験を聞き、総体としての利用体験を評価するものです。店舗であれば案内カードやレシートに回答用QRコードを印字し、会計時に渡すなどして回答していただきます。ウェブサイトであれば購入後のThank you画面からアンケート画面に誘導する形が一般的です。

実際のお客様が回答するため、設問数が多くなると回答率が下がるという特徴があります。そのため、5〜40問程度に抑えるのが良いでしょう。

メリット

  • 比較的安価かつ短期間に実施可能
  • リアルなお客様の声を集め、どの顧客体験(接点)が重要かを定量的に分析できる

想定されるリスク

  • 店舗での運用が発生するため、店員の教育が必要
  • 設問数が多いと回答率が下がり、分析に必要な回答数が集まらない可能性がある(分析単位につき最低30票は必要)

活用方法

リレーション調査を行う場合は通常この手法をとります。調査を実施する前にカスタマージャーニーを描き、お客様とブランドの接点やそこでの体験を把握し、設問に落とし込むことで、より効果的な調査が実施可能です。詳細はNPSアンケート設計のコツをご参照ください。

 

ハウスカード会員調査

ハウスカード会員調査は、顧客リレーションシップ調査の一形態です。ここではCRMシステム等で購買履歴や利用履歴が把握できるお客様のみを対象に実施します。リレーション調査に加え、回答者の実際の購買履歴や行動履歴を紐付けることにより、より詳細な分析が可能になります。

例えば購買履歴とNPSを紐付けて分析することにより、批判者を推奨者に転換することでどの程度の利益創出が可能になるかを分析することができます。NPSを1ポイント向上することでどれだけの収益貢献が期待できるかを測定できるため、NPSを用いた顧客ロイヤルティ向上の取り組みのROIを管理することが可能になります。

メリット

  • 通常メールアドレスが判明しているため、一斉告知でアンケートを実施できる
  • 購買履歴や行動履歴と紐付けた詳細分析が可能

想定されるリスク

  • 分析に工数がかかる

活用方法

NPSを用いた顧客ロイヤルティ向上の取組みによりどれだけの収益貢献が期待できるか分析できます。そのため、取組みを推進する意義を社内で説得するための材料を得ることができます。

 

顧客トランザクション調査

顧客トランザクション調査は、店舗やウェブサイト、カスタマーセンターなどの顧客接点において、お客様が利用した直後にその利用体験を調査するものです。顧客リレーション調査と同様、店舗で渡す案内カードやウェブサイトでの購買後のThank you画面などからアンケート画面に誘導します。カスタマーセンターの場合は、オペレータの通話終了後に別のオペレータからアンケート依頼のコールをするケースもあります。

メリット

  • 比較的安価かつ短期間に実施可能
  • リアルなお客様の声を集め、特定の利用体験(顧客接点)における課題を識別できる

想定されるリスク

  • 店舗での運用が発生するため、店員の教育が必要
  • 設問数が多いと回答率が下がり、分析に必要な回答数が集まらない可能性がある(分析単位につき最低30票は必要)

活用方法

トランザクション調査の一般的な手法です。一度運用方法を定めておけば、調査したい時に簡易に調査することができます。

 

モニターショッピング調査

モニターショッピング調査は、覆面調査会社が抱えるモニター(調査員)から想定顧客像に近い人を送客し、調査を実施するものです。弊社のサービスの場合、全国400万人のモニターから送客が可能なため、日本中いつでも適切なモニターを派遣することができます。

調査を実施するモニターは、利用する前に調査ガイドラインを熟読し、一定の理解度チェックにクリアする必要があります。これにより、大量の調査項目(60〜100問程度)であっても確実な調査が可能になっています。

メリット

  • 大量の設問が可能なため、詳細な分析を行うことができる
  • モニターを派遣するため、確実に集票できる
  • モニター調査は店舗に知らされずに実施されるため、店舗オペレーションへの影響がない

想定されるリスク

  • モニターは想定顧客像に適合した方を派遣しますが、実際のお客様ではないため、リアルなお客様の声とのズレが介在する可能性があります

活用方法

確実な集票が期待できることから、複数店舗を有するブランドが全店調査を確実に実施したい場合などに活用します。利用対象が店舗に限定されることから、トランザクション調査に向いた調査方法です。大量の設問により詳細な分析をしたい場合もこの手法がオススメです。

 

これ以外にも様々な調査手法が存在しますが、ほとんどの場合、上記のいずれかの手法を採用することで十分な調査が可能です。詳しい活用方法を知りたい方はぜひご連絡ください。